京都・嵐山と亀岡市のあいだを流れる保津川(桂川)。川の左右にはV字型の渓谷「保津川渓谷」があり、トロッコ列車と川下りで絶景をすぐそばで眺めることができます。1日で両方楽しみたいなら、嵐山から「嵯峨野トロッコ列車」で亀岡に向かい、亀岡から嵐山まで「保津川下り」を利用するプランがおすすめです。
絵画のような絶景を楽しめる「嵯峨野トロッコ列車」
京都・嵐山と亀岡の7.3キロメートルを約25分で結ぶ、カラフルな観光列車「嵯峨野トロッコ列車」。春は桜のトンネル、夏は新緑と川のせせらぎ、秋は美しい紅葉と、四季折々の保津川渓谷の絶景を満喫できます。車窓から保津川渓谷の美しいパノラマが広がります。絶景ポイントになると、列車のスピードを落としてくれるので、シャッターチャンスを逃す心配もありません。タイミングが良ければ、保津川下りの船を眼下に収めることもできます。
客車は5両編成ですが、おすすめは5号車の「リッチ号」。ガラス張りの天井と窓のない車両で、風を浴びながら絶景を堪能することができます。ほかの車両と同価格、しかも予約可能なのもポイントです。乗車・下車駅は「トロッコ嵯峨駅」「トロッコ嵐山駅」「トロッコ保津峡駅」「トロッコ亀岡駅」の4つ。どの駅から乗車しても片道料金は変わらないので、始発から終点までしっかりと絶景を目に焼き付けてください。
▽嵯峨野トロッコ列車
京都市右京区嵯峨天龍寺車道町(トロッコ嵯峨駅)
075-861-7444(テレフォンサービス)
トロッコ嵯峨駅9:02発~16:02発まで1時間ごとに運行
(一部列車運休日や臨時列車運行日もあり。HP要確認)
水曜休 *祝日・春休み・GW・夏休み・紅葉の期間などは運行 *12月30日〜2月末は休
全席指定 大人(12才以上)880円 、子ども(6歳以上12才未満)440円
https://www.sagano-kanko.co.jp
手漕ぎ舟で約2時間の渓流を進む「保津川下り」
京都・亀岡市から嵐山まで、約16キロメートルを手漕ぎ舟で約2時間かけて下る「保津川下り」。
山と山のあいだをうねるように急流が続く川で、古くは丹波産の物資を京都に運送するためにいかだが使われていました。1606年、豪商・角倉了以(すみのくら・りょうい)が、大きな岩を縄で動かしたり爆破したり、流れが急なところは岸を広げたり、といった土木技術で開削。これにより保津川舟運が可能となり、米や木材、薪や炭などの物資がこれまで以上に大量に運ばれるようになりました。角倉家は、保津川の通行料により大いに豊かになったそうです。また、明治28年ごろからは、遊船として観光客を乗せた川下りが始まりました。
約16キロメートルの舟旅では、穏やかな流れの時もありますが、船頭さんの巧みな竿さばき激流も進みます。四季折々の美しい渓谷美を愛でたり、船頭さんの軽快なトークに笑ったりとアトラクション気分で楽しむことができるのも魅力です。舟内へは飲食物の持ち込みができますが、途中で横付けされる「船上売店」で、いか焼きやみたらし団子などの軽食、ビールや酎ハイといったアルコール類、ソフトドリンクを購入して食べたり飲んだりすると、いっそう舟旅気分が盛り上がるでしょう。
▽保津川下り
京都府亀岡市保津町下中島2(乗船場)
0771-22-5846
9:00〜15:00の1時間ごとに運航 *満員になり次第運航。土・日・祝日は不定期、12月中旬〜3/9は10:00〜14:30の1時間30分ごとに運航
大人4100円、子ども(4歳〜小学生)2700円
https://www.hozugawakudari.jp/
※この記事の情報は、2023年1月時点のものです。